Restaurant TOYO Tokyonoシェフ、丸山和孝がスーシェフ時代から不定期で開催してきた、地方の食材とその日本酒を味わう企画「Sake Discovery」シリーズの第3弾が11月19日(土)に開催されました。前回から3年ぶり、たいへんお待たせいたしました。

Sake Discovery 3rd」と題し、今回取り上げた地方は京丹後市。西は兵庫県豊岡市と北は日本海、東は若狭湾に面する伊根町や天橋立あまのはしだてがある宮津市などに接する京都府の北端の市です。

画像
画像
画像
画像
画像
画像

今回は、京丹後市のふるさと納税返礼品の開発事業の一環として10月後半にシェフの丸山と総支配人の成澤亨太が京丹後市に足を運び、地元の生産者さんにお会いしてきました。

11月11日から京丹後市のふるさと納税の返礼品の出品は、各種ふるさと納税サイトでスタートし、12月から利用開始していますが、京丹後市での体験が冷めやらぬうちにイベントを開催したいという2人の希望で、一足早く実現したのです。

Sake Discovery 3rdのテーマはずばり「蟹」

日本海の北陸から中国地方にかけて獲れるズワイガニは、冬の風物詩で、11月6日の漁の解禁は毎年全国ニュースにもなるので、ご存じの方も多いかもしれません。今年の間人漁港での初セリは、1杯7万円の最高値がついたそうです。ちなみに終漁は3月20日と決まっています。
「冬の味覚」ズワイガニ漁解禁 京都府北部の漁港でも水揚げ「出だし好調」|経済|地域のニュース|京都新聞

なかでも京丹後市の間人たいざ漁港に揚がるズワイガニの「間人ガニ」(松葉蟹、オスのズワイガニ)は、幻の蟹と呼ばれ全国的に知られています。

福井県や兵庫県のほか、周辺の蟹漁でも大型漁船を使うのに対して、間人漁港の船は小型。港から遠くに行けず、かつたくさん量は獲れませんが、小回りの利く漁船の利を活かして、獲ってすぐに港に水揚げされる、つまり鮮度のよさが間人ガニの最大の特徴です。

Sake Discovery 3rd」では、この解禁されたばかりの間人ガニのほかメスのズワイガニである香箱蟹こうばこがに(セコガニ)を中心に、10月に訪ねた京丹後市の生産者様の食材を掛け合わせた、贅沢な蟹づくしのコースを丸山が考案。さらには、ソムリエの成澤も、訪問した酒蔵を中心に京丹後市にある酒蔵の酒を1皿ごとにペアリングをし、京丹後市づくしの特別なディナーになりました。

画像
画像
画像
画像

Sake Discovery 3rd
場所:Restaurant TOYO Tokyo
日時:11月19日(土)19:00~
料金:料理コース・ドリンクペアリング込み 25,000円(税・サ別)

コース料理の紹介

画像

塩釜 / 蟹フラン コンソメ

間人ガニ(魚政)、京丹後産コシヒカリ(エチエ農産)、塩(琴引の塩)

最初の1品は、塩釜焼きにしたご飯と蟹のフランです。京丹後市の日本酒で1日浸けてから炊いた米を昆布でまいて塩釜にしオーブンの中で蒸し焼きにしました。

米は、京丹後市の農家、エチエ農産さんの京丹後市のコシヒカリ。塩は、京丹後市の琴引浜近くの海水を伝統的な平釜製法によって炊き上げた琴引の塩さんの海塩を使っています。蟹は、幻といわれる間人ガニを京丹後市の魚屋さん魚政さんから。ツメにつけられた緑色のタグが目印です。

画像

酒ペアリング
「URANISHI Sparkling 弁当ワスレテモ傘ワスレルナ 」丹後産ミルキークイーン100%(白杉酒造)

画像
魚政代表の谷次賢也さん
画像
間人ガニ、緑のタグが目印。
画像
代表の越江昭公さん。
画像
7haのうち2haが有機JAS認証の畑で、オランジェ(鮮やかなオレンジのニンジン)や京くれない(金時ニンジンと五寸ニンジンの中間型)、金時人参、黄ニンジン、里芋(エチ芋)、タマネギ、万願寺とうがらし、こどもピーマンなどを育てています。
画像
製造担当の安井昌俊さん
画像
製塩所では、400ℓの海水が入る大きな4つの釜で炊いています。立ち上る水蒸気が火力を物語っています。海水の塩分濃度は3.4%ですから、400ℓでおよそ13.6㎏の塩が採れることになります。
画像
画像
京丹後市には5つの酒蔵があり、そのなかでも白杉酒造さんは、江戸時代中頃の1777年(安永6)創業のもっとも古い酒蔵です。
画像
現代の日本酒は、山田錦や五百万石、雄町というような酒造り専用の米を使いますが、白杉酒造さんでは、コシヒカリやミルキークイーンといった私たちが普段から食べている食用米を使って酒造りをしています。
画像
白杉酒造の蔵元杜氏、白杉悟さん。

ーーーーーー

この日の夜は、京丹後市のエチエ農産さんから越江雅夫さんがお越しになり、コースを食べていただきました。雅夫さんは、エチエ農産さんの前代表で、現代表の昭公さんのお父様でもあります。

生産者の方に、お料理を召し上がっていただけるのは、レストランとしてとても光栄なことであります。越江さん、お越しいただきありがとうございました。

画像
越江さんには、他のお客様にも紹介させていただきました。

ーーーーーー

画像

京丹後蟹サラダ

セコガニ(平七水産)、野菜(エチエ農産、ビオラビッツ・てんとうむし畑)、醤油(小野甚味噌醤油醸造)

色とりどりの野菜は、エチエ農産さんとビオラビッツ・てんとうむし畑さんの野菜たち。野菜の下にセコガニの身や内子、外子が隠れています。

野菜のまわりには、エチエ農産さんのブロッコリーパウダーが。お皿をよく見ていただくと何かの形にパウダーがかたどられているのがわかりませんか? じつはこれ、京丹後市の形です。シェフの丸山が型を手作りしたんです(京丹後愛ですね~)。

小野甚味噌醤油醸造さんの醤油は、三杯酢を和えたジュレと柚子のドレッシングで使っています。

酒ペアリング
「MIRROR MIRROR 」丹後産夢ごこち100%(白杉酒造)

画像
てんとうむし畑(ビオ・ラビッツ)代表の梅本修さん。
画像
京丹後市の視察には、TOYOチームのほか、東京・紀尾井町の「福田家」店主の福田貴之さん(左から3人目)と料理長の松下俊一さん(福田さんの左隣)、東京・麻布十番「クラージュ」のシェフ、古屋聖良さん(写真右端)とともにまわりました。
画像
てんとうむし畑さんでは、有機JAS認証を取得したおよそ5haの畑で、ニンジンや京野菜、ダイコン、カブラ、ゴボウ、ネギ、サツマイモなど100種類以上の野菜を1年を通じて栽培しています。
画像
セコガニは間人漁港に近い平七水産さんから。
画像
仕入れ担当の吉田雅さん。
画像
小野甚味噌醤油醸造さんは、京丹後市の中心部・峰山町に大正元年(1912)の創業しました。原料にこだわり、蔵の中でじっくりと醗酵・熟成させる、こだわりの製法を守り続けています。

ーーーーーー

画像

蟹スフレ / 蟹のビスク

セコ蟹(魚政) 

Restaurant TOYO Tokyoのパティシエ、大澤康二のスペシャリテであるスフレを前菜にしたてました。

スフレの中には、セコガニの味噌が入っています。アツアツの蟹味噌スフレをひと口、ふた口たべたあと、丸山作のうま味たっぷり、香り凝縮のカニのビスクをソースとしてスフレにかけて味変します。

丸山いわく「反則的なおいしさ、ふだんのTOYOではぜったいやらない仕立てです」というのもなっとくの強烈なおいしさ。蟹尽くしならではのひと品に、ゲストの顔も自然と笑顔になっていました。

画像

酒ペアリング
「Ice Breaker」2021BY無濾過生原酒(木下酒造)

画像
木下酒造さんは、1842年(天保13)に京丹後市の久美浜で創業した酒蔵です。現杜氏は業界初の外国人杜氏・フィリップ・ハーパーさん。就任直後から酵母無添加の「生もと」「山廃もと」造りをスタートさせました。ハーパーさんの生涯はドキュメンタリー映画『カンパイ!世界が恋する日本酒』にもなったのでご存じの方も多いかもしれません。「Ice Breaker」はハーパーさんと木下酒造さんの代名詞といえる銘柄です。

ーーーーーー

画像

里芋と蟹のコロッケ

セコ蟹(平七水産)、里芋(エチエ農産)

里芋は、エチエ農産さんの里芋、通称「エチ芋」を使ったコロッケです。エチエ農産さんで長年にわたり、京丹後市の土にあった種を選抜し続けて在来品種の里芋です。粘り気のあるのが特徴で、コロッケにピッタリの品種です。

画像
エチエ農園で見学させてもらった里芋(エチ芋)。

酒ペアリング
「YASAKATURU HIYAOROSHI」京都産亀の尾100%(竹野酒造)

画像
竹野酒造さんは、1895年創業の行街酒造をルーツとする、京丹後市に5つある酒蔵の一つです。
画像
6代目杜氏の行待佳樹さん。
画像
行待さんとともに、京丹後市にある日本料理店「魚菜料理 縄屋」さんへ。前列右は、縄屋の主人・吉岡幸宣さん。

ーーーーーー

画像

甘鯛蒸し

甘鯛(平七水産)、春菊(エチエ農産)、白味噌(小野甚味噌醤油醸造)

一転、Restaurant TOYO Tokyoらしいひと皿の甘鯛蒸しです。

海の京都」と呼ばれる京丹後市は、やはり魚が豊富です。秋から冬にかけては甘鯛のほか、鰆や鰤、クエなどが各漁港に揚がります。今回の魚は、間人漁港近くの平七水産さんからいただきました。

エチエ農産さんの春菊の付け合わせと、小野甚味噌醤油醸造さんの白味噌をアクセントに。

酒ペアリング
「SYNAPSE 2019」京都産山田錦100%(竹野酒造)

画像
画像

蟹ごはん / 野菜のテリーヌ

間人ガニ(平七水産)、京丹後産コシヒカリ(エチエ農産)、野菜(エチエ農産、ビオラビッツ・てんとうむし畑)

Restaurant TOYO Tokyo恒例のお食事は、もちろん蟹ご飯です。エチエ農産さんとてんとうむし畑さんの野菜の漬け物をはテリーヌ状にしてお出ししました。蟹ご飯は、途中で温泉卵を割って、しっかり混ぜて味変させます。

酒ペアリング
「Shirakiku BLACK LABEL brilliant」丹後産コシヒカリ100%(白杉酒造)

画像

リオレ最中 / 焙じ茶のソルベ

京丹後産コシヒカリ(エチエ農産)、京丹後焙じ茶

デザートもしっかり京丹後市の食材で。パティシエの大澤が、お米を牛乳で炊いたフランスの伝統菓子「リオレ」にしてくれました。

ほうじ茶のソルベとともに、最中生地に挟んで食べます。

酒ペアリング
「Time Machine 1712」2021BY(木下酒造)

画像
画像
丸山とパティシエの大澤(右)。

京丹後市の冬の風物詩といえる蟹を中心に、市内の食材をふんだんに使った1日限りのディナーには、たくさんのお客様に起こしいただきました。

今回使わせていただいた生産者様の情報を下記にまとめました。お取り寄せができる生産者様もいらっしゃいますので、ご興味のある方はぜひご注文してみてください!

また京丹後市のふるさと納税の情報も併せてご紹介しております。2022年のふるさと納税の寄附を検討されている方、ぜひこの機会にRestaurant TOYO Tokyoのペアリング付き京丹後市スペシャルディナーのお食事券が返礼品になったコースのご注文をお願いいたします!

以下の8つのふるさと納税サイトで販売中です!

京丹後市ふるさと納税特設サイトこちら

ふるさとチョイスこちら

楽天ふるさと納税こちら

ふるなびこちら

ANAのふるさと納税こちら

ふるさとプレミアムこちら

ふるラボこちら

au PAY ふるさと納税 (こちら

ふるさと納税の仕組みについて(総務省サイト)
総務省|よくわかる!ふるさと納税|よくわかる!ふるさと納税

京丹後市の生産者様

エチエ農産 (有機JAS認証)米、野菜など、オンラインショップあり

てんとうむし畑 (有機JAS認証)野菜など、オンラインショップあり

平七水産 間人ガニ、魚、加工品、オンラインショップあり

魚政 間人ガニ、魚、加工品、オンラインショップあり

琴引の塩 オンラインショップあり

白杉酒造

木下酒造

竹野酒造

小野甚味噌醤油醸造 オンラインショップあり

おわりに

テーマ性のあるコースは、普段のRestaurant TOYO Tokyoではなかなか出せないものですが、だからこそ丸山や成澤にとっても、特別なインプット・アウトプットの機会になっているようです。

コロナ禍も落ち着いてきた今、「Sake Discovery」の4th、5thを目指してスタッフの旅・移動も少しずつ再開していきたいと思います。次回の開催をぜひお待ちくださいませ。

画像

Restaurant TOYOのオンライン予約はこちら
https://toyojapan.jp/reservation/

取材・文・撮影(京丹後市)=江六前一郎
撮影(イベント)=永井聡史